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二三 神はイスラエルに、十の戒めを与えられた
イスラエルは神さまに導かれながらだんだん旅を重ねて、シナイ山のふもとに着き、そこに天幕を張りました。
神さまはそこで、モーゼを山の上に召し出しておっしゃいました。
「モーゼ。おまえは、きょうとあしたのうちに、みなに私が近づく用意をさせなさい。あさっては、どうしても用意ができていなければならない。その時、私はシナイ山にくだるから、ラッパの響きが聞こえたら、山のふもとに、みなを集めなさい。」
三日目の朝になりました。するとかみなりがとどろき、いなずまはきらめき、黒い雲が山をおおって、すさまじいラッパの響きが鳴り渡りました。モーゼはイスラエル全部をひきいて、山のすぐ下まで来ました。シナイ山の頂上は火が天までももえ上がり、山全体が地震のように揺れ動いて、なんとも言えないものすごい有様でした。神さまはこの火の中からおごそかなみ声で、つぎのような十の戒めを与えられました。
一 私はあなたの神である。あなたは私のほかに、なにものをも神としてはならない。
二 あなたはあなたの神、主の名を、みだりにとなえてはならない。
三 安息日を覚えて、これを聖としなさい。
四 あなたの父と母を敬いなさい。
五 あなたは殺してはならない。
六 あなたは姦淫してはならない。
七 あなたは盗んではならない。
八 あなたは隣りびとについて、偽証してはならない。
九 あなたは隣りびとの妻を望んではならない。
十 あなたは隣りびとの持ち物を、みだりに望んではならない。
神さまのみ声を聞いた人々は、余りの恐ろしさに、自分たちは今死んでしまうのではないか、と思いながら、帰ってきました。モーゼはさらに神さまに呼ばれ、イスラエルに神さまが命ぜられるいろいろなことを、くわしく聞きました。民は、「神さまのお言いつけは、すべて守ります」と約束しました。
一 「神さまのおいいつけは、どんなことでもみな守ります」と祈りなさい
|十戒の説明と、それについての究明|
一 私はあなたの神である。あなたは私のほかに、なにものをも神としてはならない。
神さまは第一戒で、唯一の神さまだけを信じ、唯一の神さまだけに祈るように命ぜられました。
私は朝夕の祈りをなまけたことはないでしょうか?いいかげんなお祈りをしたことはないでしょうか?
二 あなたはあなたの神、主の名を、みだりにとなえてはならない。
神さまは第二戒で、神さまや聖人たちの名を、やたらにもち出してそまつにすることを禁ぜられました。
私は、つつしみなく神さまや聖人の名をもち出したことはないでしょうか?
三 安息日を覚えて、これを聖としなさい。
神さまは第三戒で、日曜日を聖日とし、安息を守るように命ぜられました。教会の教えにしたがって、「守るべき祝日」も、日曜日と同様にしなければなりません。
私は日曜日や守るべき祝日に、どうしてもできない理由がないのに、御ミサをなまけたことはないでしょうか?聖堂の中でお行儀はよかったでしょうか?
四 あなたの父と母を敬いなさい。
神さまの第四戒で、父母を敬い、愛し、そのお言いつけをよくきくように命ぜられました。同じように、神父さまとか先生、年寄りなどのような目上をも敬い、愛し、その人たちに従わなければなりません。
私は親や目上の言いつけにそむいたことはないでしょうか?口答えや手向かいをしたことはないでしょうか?
五 あなたは殺してはならない。
神さまは第五戒で、他人のからだをも霊魂をも、傷つけ損なうことを禁ぜられました。
私はだれかをぶったことはないでしょうか?悪口を言ったことはないでしょうか?悪い事に誘ったことはないでしょうか?
六 あなたは姦淫してはならない。
神さまは第六戒で、みだらな事を禁ぜられました。
私は見苦しいものを見ようとしなかったでしょうか?きたない話をしたり、きたないことばを使ったり、みだらな事をしたりしなかったでしょうか?
七 あなたは盗んではならない。
神さまは第七戒で、他人の物を盗んだり、または損なうことを禁ぜられました。もし、他人の物を拾ったり盗んだりしたら、必ず返さなければなりません。
私は何か人の物を盗まなかったでしょうか?拾った物をだまって自分のものにしてしまわなかったでしょうか?何か他人の物を傷つけなかったでしょうか?
八 あなたは隣びとについて、偽証してはならない。
神さまは第八戒で、人の名誉を傷つけたり、うそを言ったりすることを禁ぜられました。
私は人の告げ口やかげ口を言わなかったでしょうか?うそをつかなかったでしょうか?人をだまさなかったでしょうか?
九 あなたは隣びとの妻を望んではならない。
十 あなたは隣びとの持ち物を、みだりに望んではならない。
神さまは第九戒と第十戒で、悪いことを考えたり、また、望んだりすることを禁ぜられました。
私はみだらなこと、汚いことを望まなかったでしょうか?人の持ち物をほしがったりうらやましがったりしなかったでしょうか?
一 究明とはなんのことですか?
究明とは、自分はどんな罪を犯したかを、自分でよく考え、しらべてみることです。そのためには、天主の十戒にそむくことをしなかったかを考えてみるのがよろしい。告解の秘蹟を受ける前には必ず、よく究明しなければなりません。毎日夕の祈りの時や寝る前に究明するのはたいへんよいことです。